2015-01-02

窯焚き(炭化)


うちの父は陶芸家なんですが、11月に電気窯で初めて炭化をやるというので、ちょこっと見学させてもらいました。
むか~し灯油窯(左)での仕事を見たことがあるんですが、その時の窯から出る炎と、そこへ「ドォン!ドォン!」と勢い良く薪を入れていく父の姿が圧巻で。

炭化というのは、簡単に言うと焼き方の種類で、「窯の中の酸素を少なくする」ことです。

窯に木を入れる → 木が酸素と結びついて炭化する → 窯の酸素がなくなる という。

「還元」とも言います。
酸化 ←→ 還元 と理科で習った、あれです。


こっちが電気窯。
窯の温度は1200度以上で、下からオレンジの光が漏れています。


倒れることで温度を計測できるゼーゲルコーン。



工房に着くと父が炭化の準備をしていました。
火を止め、急いで空気の取り入れ口を塞ぎます。
アチッアチッ!と言いながら、時間との勝負なので急いでの作業。



そして薪の投入開始。
裏に回って、窯を開き、隙間から…





投入!薪を次々と放り込んでいきます。
煙が出ているかどうか、温度の下がり方などを確認しながらの投入。



室内には煙が立ち込め始める。


一回目が終わった時点での温度は1121度。今回は下がり方が早いそう。


ノートにメモする父。



そして様子を見つつまた投入。
これを繰り返し、窯の酸素を少なくしていくそうです。
間近で見てるとあっついぞ、本当に。


一度突っ込んで取り出した木。もう炭になってる。



投入が終わったあとは、窯をそのまま置いて熱を冷まし、中の物が取り出せるくらいになったら窯を開いて完成品を見る…というような形です。

この窯での炭化は初めてということもあり、薪の投入量や切り方など、いろいろ改善点が見つかった模様。
ちょっと前まで磁器に凝っていた父ですが、最近はまさに「焼物」といった感の黒い器を作るようになってて、これが結構かっこいいんだな。器の方もまた紹介できればなと思います。





そんで、机に置いてあった急須を「綺麗だ~!」って言ったら、もらえた!
やったね。

内側はお茶が染みないよう釉薬がかかってて、外側は焼き締め。
生地の感触がそのまま残ってます。
模様のついた印鑑をグッグと打っていって、褐色の土をすり込んで色をつけたもの。



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