2014-03-25

『匣の中の失楽』

メモ


風景の詩的・情緒的な描写。最近こういうの読んでなかったので面白い。
あと一節ごとについてるタイトルが、まさにミステリ愛好家の心をくすぐるような感じ。


序章に代わる…

霧の迷宮
  深い霧に包まれる曳間。変電所。

黄昏る街の…
  根戸、真沼(美少年)考えてることが盗まれる、影山がこない。

三劫
  甲斐、倉野、雛子。曳間、5月最後から行方不明。凶兆。

いかにして密室はつくられたか
  羽仁、布瀬(ヒゲ)、ナイルズとホランド(双子)。
  ヘルファイア・クラブみたいな事やってる。
  題はナイルズが書こうとしてる探偵小説のタイトル。「最初に死ぬのは曳間」
  多忙な影山からの暗号めいた手紙。


1章

第一の屍体
  倉野が自分の部屋で発見。7/14

密室ならぬ密室
  倉野の推理。
  犯人は裏口の戸を明け、外に出て表口の戸を閉め、また裏から入り、
  裏口の鍵を閉めて炊事場に潜んだ。
  デザートブーツは置いたまま。落ちていた本『数字の謎』。

靴と悪戯
  倉野、羽仁、根戸。「白い部屋」。警察にブーツのことを話さなかった。

理想的な殺人
  倉野、ファミリー。
  甲斐の兄が経営する喫茶店「黄色い部屋」。人形で埋め尽くされる。
  仲間の死を認めるには、推理狂を納得させうる理想的な殺人でなければならない。
  その心理や、曰く有りげな伏線の数々、探偵ごっこは『虚無への供物』を思い出すパーツ。








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