本をめぐるミステリーという内容に興味をひかれて、10年前くらいに読んだ本。
当時は蔵書票のことをよく知らなくて、小学校の図書室の本に挟んであった貸し出しカードみたいなものかと思っていた。
退屈な部分もあり、面白く読めた部分もあり。
三十年戦争や蔵書の歴史を軸に話が進むのでそちらに関心がある方にもいいかも。
舞台は王政復古後のロンドン。
王につくか革命派につくかで命運が別れ、荒廃した館が印象的だった。
いま清教徒革命に関心があるので、読み直したら色んな発見があるかもしれない。
また、数年後に季刊『銀花』で蔵書票の紹介を読み、「なるほどこれが蔵書票か!」と把握。
色んなデザインやインク、紙質があってとても興味深かった。
こちらはこちらでまた深い世界なんだろうなあ。
この本が好きな方には以下もおすすめ。
ジョン・ダニング 『死の蔵書』
これはほんとにミステリって感じで読める。
マシュー・バトルズ 『図書館の興亡』
図書館の歴史。
ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』
中世ヨーロッパのカトリック修道院を舞台にしたミステリ。
ミステリであり膨大な知の詰まった文学。
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