あらすじ
かつてヒーロー映画(バットマン的な)で主役を張った男が、「本格派」として返り咲くことを夢にブロードウェイに挑む。ところが周囲の状況に次第に追い詰められ……※以下ネタバレあり。
感想
- 全般向けというより玄人好みの作品。難しい。映画通なら楽しめるかも。
- カット無し、ひとつなぎの映像と効果音のドラムは、あたかも劇場裏に自分がいるかのような臨場感。
- いちいち状況をわかりやすく説明してくれる映画ではないので(リアルさながらに会話が流れていく)、把握に必死だった。
- 落ちぶれた主人公が再起を賭けた真面目な舞台なのだが、出演者は勝手なことばかりするし金銭トラブルは起きるし別れた妻からもなんかプレッシャー、娘とは溝ができて全然埋まらないし評論家は酷評すると言うし、いよいよ精神的にヤバくなってだんだん現実に空想が入り込む余地が大きくなる。悪魔ならぬバードマンが囁く。
自分がバードマンになったつもりで、空を飛ぼうと……するとビル屋上から自殺しようとしている。この危うい精神状態はヒヤヒヤした。
かつて空を自在に飛んだヒーローが飛びたがり(自殺したがり)になってるのは皮肉、悲しくも笑える。 - ラストシーンは一体どういうことなのかなあ。
鼻がくちばしみたいになってたのは笑ったけど。外を覗く娘が笑ってたから、自殺したんじゃなく、きっと前向きなエンディングだったんじゃないかと思ってる。
↓解釈をいろいろ読むと、なるほど納得することが多々あった。
クライマックス後のクラゲのカットとか、劇中の老夫婦の話、ラストシーンについても。
ひとつひとつに意味があるんだなあ。深い映画だ。
関連
- 『バードマン』 ラストシーンで彼女は何を見たのか | 瞬きて、視覚
- 『バードマン』あるいは(腐った肉に群がるものたち) | k.onoderaの映画批評
- 『バードマン 無知がもたらす予期せぬ奇跡』 - 町山智浩
0 件のコメント:
コメントを投稿